コラム
2017/12/18

「マネジメントレビュー」のプロセスと実践に移す際の注意点

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
企業のマネジメントを振り返り、ビジネスの成果や問題点を検討して改善に結び付ける経営管理活動は「マネジメントレビュー」と呼ばれています。主に、製品やサービスの品質管理、情報セキュリティなどが対象になります。

定期的なマネジメントレビューを実行することで、製品やサービスの品質保証をはじめ、企業活動の分析や組織体質の改善、コンプライアンス(法令)遵守などのメリットがもたらされるとされています。マネジメントレビューで用いられるISO(国際標準化機構)やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの規格について耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。

今回は、これらを含むマネジメントレビューの全体像についてご紹介します。

経営者、経営層にとって重要な要素の一つ


マネジメントレビューは、社長や工場長などの経営者や経営層が自ら品質マネジメントの仕組みを改善するために不可欠で、重要な要素の一つとされています。定期的にマネジメントレビューを実施することで、企業への信頼性が高まり、売上げや利益を確保することにもつながるとされています。

具体的な運用については、設定された目標の達成について、管理責任者や関係者を集めた会議などで結果を報告、承認するだけでは足りないとされています。これでは経営トップが責任を果たしたとはいえないからです。

マネジメントレビューにおいては、内部や外部監査などの結果から、製品やサービスなどについて指摘された問題点を実際に改善していくことが重要であるとされています。企業活動、プロセスの改善や対応策を提案し、実践に移して行くことが必要としているのです。

マネジメントレビューの目的


マネジメントレビューの目的は、企業の品質マネジメントシステムを継続的で確実なものにするためとされています。実践する施策の適切性だけでなく有効性も判断しながら、施策を推進していきます。

このようにプロセスを整備することにより、製品やサービスの品質が保証され、企業活動の分析や体質改善のほか、コンプライアンスの遵守などのメリットがもたらされるというものです。また従業員が働きやすい組織ともなり、意識改革やコンプライアンスの徹底などが期待できると言われています。

その中で、内部や外部監査などの結果はマネジメントレビューの重要な要素になります。こうした機会を活用して定期的にマネジメントレビューを行うことも求められます。

インプットとアウトプットが不可欠なフロー


マネジメントレビューには、インプットとアウトプットが不可欠とされます。そのために標準化された国際規格があり、採用されるケースが多いのは次の三つです。

・ ISO 9001 品質マネジメントシステム
・ ISO14001 環境マネジメントシステム
・ ISO/IEC 27001 情報セキュリティマネジメントシステム

インプットとアウトプットに必要な要求事項は、ISO 9001を例に取ると次の通りです。これらを経営者や経営層が各部門の責任者から収集します。

・ 内部と外部監査の結果
・ 顧客からのフィードバック
・ 企業活動の実施状況と製品やサービスの適合性
・ 前回の結果に対するフォロー
・ 改善の提案
・ 予防・是正措置の状況
・ 関連法令や組織変更による影響

アウトプットで大切なことは、インプットされた要素の改善と対応です。これに対する決定がマネジメントレビューの本質で、結果を残し、企業内に行き渡らせることが重要になります。


プロセスを成果につなげていくために


経済産業省の「マネジメントシステム活用事例集」などによれば、マネジメントレビューを実効的にするためには、目的の明確化のほか、チェックシートの活用などが役立つとされています。経営者や経営層が自ら品質マネジメントシステムを直視し、インプットとアウトプットされた内容をどう明確化し、関与するかが必須なのです。

また、経営にとって必要なのはこうした仕組み、プロセスを利用することで得られる成果である、という点も忘れてはいけないでしょう。組織に明確なルールを浸透させて成果につなげるため、マネジメントレビューのような仕組みへの理解を深め、実践することを意識したいものです。

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